琴川の素材

 

山桜

江戸時代の紀行家菅江真澄の「男鹿の春風」にも琴川の桜の美しさが記されています。

4月の終わり頃になると、山桜が琴川の山々を彩ります。琴川には2種類の山桜があります。

最初に咲くのは、色の薄い白っぽい山桜、少し遅れて咲くのが色が濃いエゾヤマザクラ、どちらも菅笠の材料に使うことができます。

竹

 琴川のすげ笠の竹枠は、淡竹のしなやかさや弾力を活用して作ります。

 寒い冬を越しながらじっくりと育つ男鹿の淡竹は、しっかりと身の詰まった十分な強度もあります。

 年数のたった、真っ直ぐな、節間の広めの竹を選びます。

 条件の良いところでは、孟宗竹のように太くなるものもあります。

 しなやかさと弾力を活かした作りは、一般的な角笠の竹枠ともことなり、深くなるにつれて緩やかな丸みを帯びてきます。

菅(すげ)

スゲは、根本から葉が重なり合いながら伸びています。

菅笠には、この長い葉の部分を使います。

自生地の中でも条件のいい場所のスゲに春から手を入れていったり、菅の畑を作って栽培したりもしています。

カラムシ

 綿の栽培が難しかった琴川ではカラムシという草から糸を作り、笠を編むために使っていました。